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足首をひねったときの応急処置。医療機関に行くまでに注意すること!

こんにちは。ほんだ整骨院の山内です。

今までに足首をひねってケガをしてしまった経験のある人も少なくないと思います。

でも、「ケガ」は突然に訪れるもの。
いざというときにあわてないために、「足首をひねったときの応急処置」をまとめてみました。

足首をひねってしまうケガは、スポーツ現場はもちろん、日常でも頻度が高いものです。
自分がケガしたときはもちろん、周りの方がケガしたときにも役立ちますので、参考にしてみてくださいね。

足首をひねった!

足首をひねったときの応急処置。医療機関に行くまでに注意すること!

※ご注意!
このページでは「足首をひねったときの応急処置」について紹介しています。記事執筆時点での情報です。
正確な情報を記すよう努めていますが、医学的視点や見解の違い、科学の進歩により情報が変化している可能性もあります。
ケガをした場合は、記事だけで判断せず、病院などで正しい診断を受けることをおすすめします。

足首をひねったときに起きやすいケガ

外反捻挫・内反捻挫で起きやすいケガ
靭帯損傷(ねんざ)
骨損傷(骨折)
軟骨損傷
筋・腱損傷

足首を捻ったときのケガといえば、「捻挫」(靭帯損傷)を思い浮かべますね。
でも、損傷するのは靭帯だけではないんです。

内反強制で負傷しやすい部位

こちらの記事もご一緒にご覧下さいね。

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靭帯損傷(ねんざ)

足首は、外返し(足裏が外を向く)よりも内返し(足裏が内へ)にひねりやすくなっています。
(外くるぶしの方が低い位置についているので可動域が内返しの方が広い)

足部には片足で28個前後の骨があります。それらの骨どうしをつないでいるのが靭帯です。

伸縮性の低い結合組織でできていて、足首を捻ることで損傷する頻度がもっとも高いといえます。

骨どうしをつないでいるものなので、強い外力で完全に断裂したり、複数が断裂したりすると「脱臼」(骨がズレてもとの場所にないこと)が発生することもあります。
(足首では稀(頻度は少ない)です)

骨損傷(骨折)

足首を捻って起きやすいのが「剥離骨折」(はくりこっせつ)裂離骨折(れつりこっせつ)ともいいます。

内返し捻挫(足裏が内へ)で多いのが、

外果剥離骨折(前距腓靭帯の牽引によるもの)
【外果剥離骨折】足をひねって・・・外くるぶしが骨折する?!

第5中足骨基底部骨折(短腓骨筋の牽引によるもの)
軽視はダメ!【下駄骨折】捻挫(ねんざ)に似ている剥離骨折!

他にも踵腓靭帯(しょうひじんたい)二分靭帯(にぶんじんたい)によっても剥離骨折を生じます。

また、強い外力によって、果部骨折(かぶこっせつ)を生じることも。(脛骨や腓骨の骨折)

骨端軟骨損傷(骨端線離開)

子ども~10代の成長期の骨損傷で気を付けたいのが、「骨端軟骨」(こったんなんこつ)の損傷。

骨が縦に伸びるための軟骨を骨端軟骨といいます。その骨端軟骨と硬化した骨の境界部分の骨折です。
きちんと対処しないと成長障害や変形を引き起こすリスクのある骨折です。

軟骨損傷

動く関節(距腿関節や距骨下関節など)には、関節軟骨(骨軟骨)があります。
関節面のスベスベした部分ですね。

足首を捻ることでこの関節軟骨が傷つくことがあります。
「離断性骨軟骨炎」(りだんせいこつなんこつえん)とよばれます。

さらに、遊離した軟骨片(関節遊離体・関節ねずみ)がはさまることで、ロッキングを起こしたり、痛みが出たりすることもあります。

足首の関節軟骨の損傷についてはこちらの記事も参考にどうぞ。

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筋・腱損傷

足部には、多くの筋や腱が付着しています。
足首をひねることで、腱が引っ張られて、多くがその付着部で炎症を引き起こします。

また、腱や支帯(腱などを押さえておく組織)が損傷して、腱脱臼(けんだっきゅう)してしまうこともあるんです。

足首でよく起きるのが「腓骨筋腱脱臼」(ひこつきんけんだっきゅう)です。

※腱脱臼(けんだっきゅう)
屈筋支帯や伸筋支帯が損傷することで、腱が本来、走行する場所から外れてしまうこと。
痛みが出たり、その腱の筋肉に力が入れられなくなる。
足首を捻ることで腓骨筋腱炎が発生することもあります。⇒【外くるぶし】の下や後ろの痛み。「腓骨筋腱炎」は足の着き方が原因!

最初の処置が早期回復のカギ!

RICE処置

応急処置とは、「医療機関を受診するまでの手当て」。
ケガをした場所からすぐに医療機関で処置を受けられればいいのですが、不意のケガは突然襲ってくるもの。

応急処置の目的は、「悪化の防止」「苦痛の軽減」です。
適切に対処することで、損傷部位の拡大をとどめて、治癒期間の短縮につながります。

とくに足首をひねった時に損傷する部位は、放置すると関節のゆるみ、損傷の拡大を引き起こしやすいです。
これらが発生すると関節の変形や再負傷といった合併症・後遺症につながることがあります。

負傷した場面によっては、完璧にできないことも多々ありますが、できることは実践して、少しでも早く治るようにしたいですね。

①安全な場所へ移動
②損傷した場所(部位)を確認
③RICE処置

①安全な場所へ移動

まずは、身の安全を確保するのが大切です。このときに注意したいのが、負傷した側に体重をかけないこと。

誰かに助けてもらえるときには、手を借りることも大切です。

受傷直後は、痛みや出血(皮下出血含む)によって、血圧が急激に下がる「ショック症状」もでやすいです。
急激に汗がでたり、気分が悪くなったり、めまいを起こしたりします。

②損傷した場所(部位)を確認

安全な場所で、損傷した部位を確認します。
出血を伴う外傷や明らかな骨折の有無を観察しましょう。

ショック症状が強い場合や動けないほどのケガであれば、救急車を要請することも検討します。

③RICE処置

医療機関に行くまでに自分でもできる処置がRICE処置(らいすしょち)です。

Rest(安静)
Icing(冷却)
Compression(圧迫)
Elevation(挙上)

の頭文字をとって「ライス処置」と呼ばれています。
詳しくは⇓

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これに、

固定(Stabilization もしくはSupport)を加えて、

RICE+S

ということもあります。
RICE+Sは、ケガの応急処置の要となるものです。
しっかり行うことで、「悪化の防止」「苦痛の軽減」だけでなく「治療期間の短縮」にもつながるので、いざというときのために覚えておきましょう!

足首をひねったときのRICE処置

受傷後に注意すること!

足関節を捻った後に控えること

受傷後RICE処置を施したあとは、患部に負荷をかけないようにしましょう。
時間が経つと痛みや腫れがひどくなってきて、症状が強くなってきます。

それを防止するためのRICE処置なのですが、他にも注意してほしいことがあるんです!

飲酒・入浴

お酒や入浴(湯船に浸かる)は、身体が温まって全身の血流を良くします。
体温が上がると、細胞の活動が活発になり、必要酸素量が上昇します。

しかし損傷した患部は血管透過性が亢進(増加)して、周囲に酸素が届きにくい状態です。
それを避けるために冷却(アイシング)を行うのですが、飲酒や入浴は逆効果になってしまうのです。

周囲の組織が酸欠になってしまうとその組織を吸収するために炎症が強くなってしまうのです。

できれば、患部の熱感がなくなってくるまでは、飲酒を避け、シャワーで済ませる方が無難でしょう。

なるべく荷重しない(体重をかけない)

足関節をひねった場合、なるべく荷重しないようにすることも大切です。

体重をかけることによって、距骨に負荷がかかることで

前後の遠位脛腓靭帯
距骨の関節軟骨
三角靭帯

などの損傷が拡大してしまうことがあります。

正座・あぐらをしない

正座では足関節(足首)は、背屈強制
あぐらで足首には、内反強制

内反強制(足裏が内側に向く)で受傷したときには、両方とも禁忌(きんき〈やってはダメ〉)です。

損傷部位をより広げることになります。

かかと着けて寝ない

足関節を捻った用実の就寝のしかた

医療機関を受診するのが翌日になってしまうこともありますよね。
就寝時に気を付けたいのが寝る時の足の置き場。

仰向けでかかとをつけると損傷した部位にテンション(緊張)がかかり、損傷範囲を広げてしまう可能性があります。

患側(かんそく。負傷した方)の下腿部の下に枕を入れるなどしてかかとを床に押しつけないように気を付けましょう。
枕を入れてかかとを持ち上げるので、挙上(Elevation)の効果も期待できます。

初期の治療は冷却と固定が重要!

挙上して腫脹・浮腫を防ぐ
急性期に起きる炎症症状
腫脹(腫れ)
皮下出血
熱感
(足首より末端の浮腫)

足首を捻ったときに重要なことは、

アイシングと適切な固定

です。

冷却

これらに損傷の程度によって、動揺性や不安感が現れます。
炎症が最大になるまでに24時間~72時間(まる1~3日)かかります。

早く炎症期間を抑えることが早期回復につながりますので、少なくとも負傷から3日ほどは冷却を行います。

湿布よりも本物の「氷」の方が冷却効果が高いです。

アイシングのやり方。

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固定

固定期間の目安(靭帯損傷)
Ⅰ度損傷…微小な損傷 1週間ほど
Ⅱ度損傷…部分断裂 2週間以上必要
Ⅲ度損傷…完全断裂 4週間以上必要
※固定材料と固定期間については、医師と相談しましょう。
固定が弱いまた短いと治りが悪かったり、後遺症が残ってしまったりするし、固定が長すぎると可動域制限を遺してしまうことがあるためです。

受傷直後~1週間以上は、損傷が軽微でも、副子(副え木)を使って強めの固定を行います。
(固定材料はギプスやギプスシーネ、金属副子)
固定する角度は下腿骨と足底が90°(直角)になるようにします。

最初に強めの固定を行うのは、損傷が思ったより大きいことがあるのと、急性期の炎症を鎮めるのに患部を安静にする必要があるためです。

急性期は荷重も制限したほうがいい場合があります。
松葉杖などの使用も検討しましょう。

参考;受傷直後は三角巾(さんかくきん)や大きめの布やヒモなどで応急的に固定するやり方もあります。
総務省消防庁の応急手当てのページが分かりやすいです。
救命手当(包帯法) 17.固定ほう帯法・足関節部

コンパートメント症候群には要注意。

下腿部のコンパートメント(区画)症候群

下腿部(膝から下の部分)は、下腿骨(脛骨けいこつ・腓骨ひこつ)と骨間膜(こっかんまく)、筋膜によって、いくつかの区画に分かれています。

これを「コンパートメント」(compartment)と呼んでいます。

足を捻ってケガをしている時に気を付けたいのが「コンパートメント症候群」です。

外傷(骨折や脱臼、捻挫、肉離れなど)をきっかけにして起きることが多い障害です。

コンパートメント症候群は、下腿部の区画内の内圧が高まることで神経や血管を圧迫し組織が壊死してしまう怖いものです。

下腿部コンパートメント症候群になる仕組み
足関節(下腿部)の負傷

腫れ+むくみ

固定
(圧迫+血流悪くなる)

コンパートメントの内圧が急上昇

下腿部の激痛
筋肉や他組織の壊死

※コンパートメント症候群の疑いがあるときは、すぐに医療機関を受診しましょう。不可逆性の障害が残ってしまう恐れがあります。

固定をしていて、下腿部に圧迫感を感じたり、足先に拍動痛(はくどうつう)を認める、また足指に痺れが出るときには、患部の腫れや下腿部のむくみによって内圧が高まっている可能性があります。

固定を少し緩めるなどしても症状を改善しない場合には、必ず医療機関に相談しましょう。

「軽傷」と決めつけない。

松葉杖とギプス固定

足首をひねってケガをしたときに必ずしてほしいのが、

自分で軽傷(軽症)と決めつけないこと!

神経の分布や脳への伝達の関係で、痛みを感じる感度(閾値〈いきち〉)は人によってさまざまです。

痛みの我慢強さも感じ方もかなり個人差があります。
損傷の程度と痛み方は必ずしも比例しないこともあるんです。

「歩けるから」とか「足が着けるから」といって、軽症であるとはいいきれません。
必ず「画像診断」を受けることをおすすめします。

そして、軽症であっても

きちんと治療する!

これ、大事です。
足首のケガは、治癒したと思っても、意外に関節の不安定性が残ってしまったり、靭帯のゆるみを残している人が非常に多いんです。

ケガをしてから何年も経ってから、足関節不安定症の症状が出てくる人もいます。

受傷して2週間~1か月ぐらいまでのケガを「新鮮」(しんせん)といいます。(1か月以上経過したものは「陳旧性」(ちんきゅうせい))

陳旧性のケガは元通りに治ることは少ないです。
ケガが「新鮮」なうちににきちんとした固定をすることで、損傷部位が治癒する確率が高まるのです。

病院に行くまでにやっておくこと。

負傷経過メモ
いつ・どこで・どのようにしてケガをしたか。
どこが・どうすると・どんな痛みか。
腫れや内出血の経過 などを詳細にメモしておくと診断や治療に役立ちます。

〇RICE処置を継続する。
〇固定は適切に。(直角+副子固定)
〇負傷の経過をメモしておく。

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