こんにちは。ほんだ整骨院の山内健輔です。
足の形は人によって大きく違います。
とくに足の指の長さは人によって千差万別。
親指が長い人、人差し指が長い人、どれも同じぐらいの人。
さまざまな形があります。
人によっていろいろな形があるのはいいことなのですが、自分の形に合った靴が見つけられないと、痛みや変形に変わってしまう恐れがあるのです。
そればかりか、つま先は下半身の力を地面に伝える働きがあります。
運動パフォーマンスを低下させてしまわないように、足の型を知っておきたいですよね。
今回は「足の形」を、とくに「つま先の型」に注目して、紹介していきましょう。
『足の形(足先の型)種類ごとの特徴は?』
このページでは「足型の特徴」について紹介しています。記事執筆時点での情報です。
正確な情報を記すよう努めていますが、医学的視点や見解の違い、科学の進歩により情報が変化している可能性もあります。
ケガや痛みがある場合は、記事だけで判断せず、病院などで正しい診断を受けることをおすすめします。
足先の形による分類
足の形をみるときに目立ちやすいのは、やっぱりつま先の形。
どの足趾が長いかでずいぶん印象が変わります。
だいたい足先の形で大きく型を分けると全部で5種類。
このうち、日本人に多いのは、エジプト型・ギリシャ型・スクエア型といわれています。
- エジプト型
母趾(親指)が長く、4趾は徐々に短くなる。 - ギリシャ型
第2趾(人差し指)が長く、母趾・3趾(中指)が同じぐらい。 - スクエア型
第1~3趾(親指~中指)が同じくらい。 - ドイツ型
どの指も同じぐらいの長さ。 - ケルト型
第2趾がいちばん長く、母趾(親指)、第3趾(中指)がそれに続き、第4趾~5趾が短め。
それぞれの型によって、立位時や歩行時、運動時に負荷のかかる場所が違うので、障害がでやすい部分も変わります。
足裏の呼び方。部位ごとの名前。
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日本人に多いエジプト型
エジプト型は、母趾がいちばん長いのが特徴で、小趾(第5趾)に向かってだんだん短くなってくるのが特徴です。
日本人の足では最も多い型で、70~80%といわれています。
前足部が広がりやすいので、5本の指に力を入れやすく、安定感があります。
母趾自体(基節骨・末節骨)が長いタイプと第1中足骨が長いタイプがあります。
母趾が圧迫されやすいのが特徴です。
また、中足骨が長かったり、大きかったりする場合には、踏み返し(蹴りだし)のときに強く力が加わるので障害がでやすい部分でもあります。
人差し指が長いギリシャ型
ギリシャ型は、人差し指(第2趾)がいちばん長く、つま先がとがっているような印象を受けます。
日本人の10~20%の頻度といわれています。
前足部に荷重をかけたときに、第2中足骨頭部に体重が集中しやすいので、魚の目(鶏眼)や中足骨頭部痛にも悩まされやすいです。
足幅が狭くなりやすいので、不安定な印象ですが、踏み返し(蹴りだし)が力強く瞬発力を出しやすいといえます。
横に広がるようなスクエア型
第1~3趾(母趾・人差し指・中指)が同じくらいの長さ。
スクエア型と同時に、「ローマ型」ともいわれます。
前方に向かって広がるような形になるので足指で、文字通り前方がスクエア(四角)に見えます。
地面をつかみやすく、安定度は高いのが特徴です。
日本人でも珍しく、5%程度といわれています。
合う靴を見つけるのが難しく、シューズや足の痛みで悩む人も多いです。
母趾・小趾が圧迫されやすいのも特徴です。
靴選びの参考になる!
つま先の型による足指のトラブルは、多くの場合、靴と足の形状の不一致によって引き起こされることがほとんど。
朝・昼・晩で足の形が変化することも。
とくに「むくみ」は、無視できないぐらいサイズや形に影響を与えることもしばしば。
自分の足の型を知っておくことは、靴選びのときに参考になります。
靴を選ぶときにはもちろん、試着は必要ですが、そもそも試着するのを選択するためにも知っておくことが重要なのです。
形状が合致しないものを選ぶと、足指が曲がったまま歩行することになったり、内部で足が動いてしまったりします。
その結果、足のトラブルに見舞われることになるのです。
デザイン性はもちろん大切な要素ですが、痛みや変形を犠牲にする必要はありません。
とくに運動をするときのシューズは、根気よく自分に合うものを探しましょう。
参考サイト;一般社団法人小郡三井医師会 ホームページ『足トラブルの予防』より引用
”一般的な話として、”靴は午後に買う”
健康な人でも、足のボリュームは夕方には約8%腫れると言われます、足が比較的小さな時間帯に靴を選ばないのは、大切な常識です。
エジプト型に合いやすいつま先の形
エジプト型のつま先は母趾が圧迫されやすいです。
また、合わない形状を選ぶと、母趾(親指)で足長サイズが選択されるので、靴内部で4趾側にねじれてしまいます。
股関節が内旋しながら歩くことになるため、踏み返し(蹴りだし)で地面に力を伝達する能力を減少してしまうのです。
エジプト型に合いやすいのは、
- ラウンドトゥ
- オブリークトゥ
つま先が丸くなっているような形状のもの。
内部で動かないか、必ず歩いてみて確認する。
母趾側がいちばん長く、つま先が斜めにカットされているような形状。
エジプト型のつま先のためにデザインされたもの。
ギリシャ型に合いやすいつま先の形
ギリシャ型では、第2趾(示趾・人差し指)が圧迫されやすいです。
このタイプでは、第2趾の圧迫と靴幅の選択がポイントです。
ヒールのある靴で、母趾や小趾の捨て寸が大きいと内部で足全体が前方に滑ってしまい、第2趾が曲がってしまうことがあるので注意が必要です。
- ポインテッドトゥ
- アーモンドトゥ
- チゼルトゥ
(ラウンドトゥも合いやすい)
つま先がとがっている形状
アーモンドのように先端が細く丸い形状
ポインテッドトゥの先端を切り落としたような形
靴を履いたときにできるつま先の空間部分。
だいたい1cmほど(手小指の幅ぐらい)。
スクエア型に合いやすいつま先の形
市販されている靴の多くは先端が細くなるようにデザインされたものが多いです。
そのため、前方に広がるようなスクエア型の人に合う靴を探すのが難しい現状があります。
母趾・小趾の圧迫を避けながら、インソールで横足アーチの保持も検討しながら合う靴を見つけましょう。
スクエア型に合いやすいつま先形状は、
- スクエアトゥ
- ラウンドトゥ
つま先が広がったような形状。
スクエア型にピッタリ。
つま先が丸みを帯びたものも、合いやすいです。
このとき、母趾と小趾が圧迫されないような靴幅のものを選びましょう。
つま先だけじゃないサイズも重要
足の形状はつま先だけではありません。
骨の形状や脂肪体の厚みによっても形状に違いがみられます。
つま先の形があっていても、内部で足が動いてしまったり、きつくて圧迫してしまったりしては、せっかく探した意味がありません。
サイズを合わせて、靴ひもやバンドで調整できるのであれば適切に使用することも重要。
↓つま先だけじゃなく、かかとの形状も合うかどうか試す必要がある
つま先以外の形状チェックポイント
- 足長(サイズ)━足部の長さ
- 足幅(ワイズ)━最も幅がある部分
- 足囲━MTP関節(中足骨頭部)の周径
- 甲の高さ━アーチの高さ
- 甲周囲━土踏まず部分の厚み、周径
- かかと幅━かかとの幅
- かかと形状━ヒールカウンター形状
- 足首径━緩くなくきつくない
シューズのサイズが適切でないと起きる症状は、
- 足・爪のトラブル
- 膝・股関節・腰などへの負担
- スポーツ障害
- 運動パフォーマンス低下
- 不良姿勢・フォームの悪化
まとめ
- エジプト型は母趾が長い
- ギリシャ型は第2趾が長い
- スクエア型は母趾~3趾までがほとんど同じ長さ
- 日本人に多いのはエジプト型
- 足の型によって痛む場所が違う
- 適合したシューズは足のトラブルを防ぐ
- 靴を合わせることで運動パフォーマンス低下も防げる
- 靴は立位姿勢にも影響する
足の指先変形のまとめ。
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