こんにちは。
ほんだ整骨院、山内です。
足首の奥にうずくような痛み。
放置したりはしていませんか?
過去に足首を捻挫したことがある人は、かなり多いですね。
その後、捻挫の腫れや痛みはひいてきたのに、歩き出すと奥の方に痛みが残る人がいます。
離断性骨軟骨炎
(りだんせいこつなんこつえん)
が疑われることがあります。
今回は「足首の離断性骨軟骨炎」について解説します。
『足首の離断性骨軟骨炎。長期続く痛みに注意。不安定症の原因にも。』
※ご注意
このページでは「距骨骨軟骨損傷」について紹介しています。記事執筆時点での情報です。
正確な情報を記すよう努めていますが、医学的視点や見解の違い、科学の進歩により情報が変わっている可能性もあります。
ケガをした場合は、記事だけで判断せず、病院などで正しい診断を受けることをおすすめします。
足部の骨の名前を覚えてみましょう!⇒足部の骨についての基礎知識。骨の数や名前、構造や役割を紹介。
変形性足関節症(足首の変形)について
こんにちは。荻窪教会通りにあるほんだ整骨院の山内健輔です。 ヒトの脚には、体重がのる大きな関節が3つあります。 3大荷重関節(さんだいかじゅうかんせつ)とよばれます。 股関節(こかんせつ:足のつけね) 膝関節(しつかんせつ:[…]
そもそも骨軟骨ってなんだ?
骨軟骨(こつなんこつ)は、骨の関節面(骨どうしがこすれ合う部分)のこと。
このツルツルした部分は、硬い骨組織ではなく、軟骨組織でできています。
「関節軟骨」とも呼ばれます。
よくサプリメントなどで聞かれる、
コラーゲン
コンドロイチン
グルコサミン
ヒアルロン酸
水分
でできています。
関節面は骨がぶつかったり、こすれたり、転がったりして関節運動の要となる部分です。
ツルツル(ヌルヌル)滑るなめらかな素材でなければいけません。
さらに、骨どうしがぶつかってしまうとどちらかが壊れてしまいます。
これを防ぐために多少弾力性をもって緩衝作用も担っています。
水分量が多いのはこの緩衝作用を保つためです。
荷重を受けながら関節運動を行う下肢の関節は、運動するたびにわずかずつすり減ります。
すり減った部分は軟骨細胞によって再生されます。
が!
骨軟骨の栄養は、関節液を経由しているのです。
関節液は、血液の成分をもとに滑膜という場所で生成されています。
つまり骨軟骨には直接、血液の供給がないのです。
(骨軟骨は負荷や衝撃のかかる部分にあるので、血流が豊富だとすぐに出血してしまうから?)
ということは、
骨軟骨の修復過程は遅い!
そう、骨軟骨(関節軟骨)は、荷重を受けたり、衝撃を受けたり、摩擦を受けたり・・・。
過酷な現場で働いているのですが、充分な栄養をもらえず。。。
骨軟骨は強い摩擦を受けると「毛羽立つ」ようにして損傷することがあります。
関連記事:膝の半月板損傷。関節円板という軟骨の障害。⇒膝の半月板。ケガをしやすいけど、過酷な環境で酷使される働きもの!
離断性骨軟骨炎とは。
離断性骨軟骨炎(りだんせいこつなんこつえん)は、骨軟骨が繰り返し外傷やストレスを受けることで損傷する障害です。
もちろん、1度の強い外力で損傷することもありますよね。
この場合は、
「骨軟骨損傷」とか「骨軟骨骨折」ということもあります。
どちらにせよ、骨軟骨が許容以上の外力を受けて損傷することで、軟骨がはがれてしまうのです。
完全にはがれたものを「分離型」、一部分でもつながりがあれば「非分離型」です。
分離型において、剥離した軟骨が壊死したものを
関節遊離体
(かんせつゆうりたい)
といいます。
「関節ねずみ」ともいわれることもあります。
関節遊離体は関節運動時に関節包内を動くことがあります。
関節内ではさまると、関節がロッキングをおこしたり、可動域制限や痛みを引き起こしたりして悪さをすることがあります。
関節遊離体は最初は小さくても、長期間放置することで大きくなることもあるのです。
離断性骨軟骨炎は今回紹介する足首の他にも、野球選手の肘関節やスポーツ選手の膝関節にも多発する障害です。
進行具合によって、呼び方が異なります。
透亮期…骨軟骨が傷ついた状態。(レントゲンで薄く透けてみえる)
分離期…骨軟骨がはがれてくる段階
遊離期…骨軟骨が完全にはがれてしまっている状態。
距骨骨軟骨損傷
・スポーツを激しくやっている人が足首を捻挫したとき、などに足首の奥の方が痛い。
・足首の角度や向きによって痛みが変わる。
・足首がロッキングすることがある。
こんなときは
距骨骨軟骨損傷
(きょこつこつなんこつそんしょう)
を疑います。
足首にある距骨(きょこつ)の上部にある脛骨(けいこつ)をのせる部分を「距骨滑車」(きょこつかっしゃ)といいます。
足関節(足首)の離断性骨軟骨炎の多くがこの距骨滑車で起きます。
でこぼこ道や不整地での足首の痛み⇒【距骨下関節症(炎)】でこぼこ道や衝撃で足首に痛みが出る!
足の離断性骨軟骨炎はどうやって起こる?
足関節を内反捻挫(足底が内側を向くようなねじれ)をすると、足首外側の靭帯が損傷します。
この損傷した時に距骨滑車の内側部分が脛骨の関節面とこすれ損傷します。
また、足関節の捻挫後、靭帯が延長したまま治癒してしまうことがあります。
このような状態の足首では、運動時(とくに着地時)に距骨が動いてしまって関節面(骨軟骨)が損傷しやすくなります。
距骨滑車の内側に多いのはこのためだと考えられます。
足関節周囲の靭帯が緩かったり、距骨の不安定性があると着地時の衝撃や荷重が関節面(骨軟骨)を傷つけてしまうこともあります。
距骨滑車の内側・前方に多いのは、着地時に背屈強制が強く働くためと考えられます。
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外反捻挫でも離断性骨軟骨炎は合併することがあります。
こんにちは。ほんだ整骨院の山内です。 「足首をひねった!」というと、足首の外側を負傷するイメージが強いですが、反対側、つまり内くるぶし周囲の靭帯を損傷することもあるんです。 足の裏が外側を向く動きを「外返し」[…]
どんな人に起きやすい?
好発年齢は「10代の男性」といわれていますが、どのような世代でも男性でも女性でも起こりえます。
ジャンプの多いスポーツ
バスケットボール・バレーボール・バドミントンなど
足を使うスポーツ
サッカー・ラグビーなど
着地時に足首に負担が強いスポーツ
バレエ・体操・ダンスなど
離断性骨軟骨炎は、繰り返されるストレスや強い外力によって発生する関節面の損傷です。
・・・ということはどんなスポーツでも起きてしまう可能性があるのです。
足関節捻挫による二次的損傷(靭帯が伸びて治癒してしまう)による骨軟骨損傷については上記のスポーツが多いといえます。
離断性骨軟骨炎が起きやすいスポーツは足関節インピンジメントも起こしやすい!⇒足関節インピンジメント症候群ってなんだ?
かかとの痛み。原因はどこにある?⇒「かかとの痛み」の正体は?原因を見極めて対処しよう!
距骨骨軟骨損傷の症状
症状の多くが他の関節障害と似ています。
骨軟骨部(関節軟骨)には神経が分布しておらず、痛みを感じないといわれます。
損傷が骨組織に到達したり、関節面に骨が露出したりした時点で痛みが発生します。
最初の「傷ついた」段階ではあまり「痛み」の症状が出ないのです。
重症化を防ぐためには痛み以外の症状を早く感じることが大切なんですね。
早期の症状は運動時のみでも、進行してくると安静時にも症状が出てくることがあります。
〇荷重時や歩行時に足首の奥に痛みを感じる。
骨軟骨が傷ついて薄い場所ができると骨膜がそこに圧を感じて、奥の方で痛いと感じることがあります。
〇可動域制限や運動痛
壊死した軟骨片が剥離すると痛みを感じます。
関節のアライメント(接合面の適合性)に狂いが生じることで関節可動域制限が現れます。
〇関節ロッキング
離断した骨軟骨片が関節にはさまることで、関節運動が妨げられます。ときに痛みを伴うこともあります。
骨軟骨の損傷で特徴的な症状です。
〇関節水腫
関節包の内部で炎症が起きていると水腫がみられることがあります。
新鮮例(けがしたばかり)では関節内部の出血により血腫を見ることもあります。
〇足関節不安定症
同時に起きる足関節周囲の靭帯損傷の影響と関節アライメントが乱れることで関節運動に不安定性が生まれます。
足関節不安定症とはどんなもの?⇒「足関節不安定症」足首の長引く痛みや不安感、音が鳴ることも。
診断と治療。
足首周りの痛みには、離断性骨軟骨炎の他にもいろいろなものがあります。
早めに整形外科を受診して損傷の浅いうちに治療しておくことが早期回復につながります。
診断は整形外科へ!
画像診断がもっとも確実です。
信頼できる整形外科を受診しましょう。
骨軟骨は神経組織が乏しく、進行しないと痛みが自覚できないこともあります。
違和感を感じたら早めに受診しておくことが大切です。
また、一度のレントゲン撮影だけでは診断がつかないこともあります。
不安を感じたら迷わずに医師に相談してくださいね。
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治療には時間がかかる!
骨軟骨には血管が分布していないため、再生には関節液の栄養に頼らなくてはなりません。
筋肉や骨、腱、靭帯など血管が分布している組織と比べて修復が遅くなります。
痛みや機能障害の程度が少なければ、「保存療法」(手術をしない治療)が選択されます。
痛みが大きかったり、機能障害の度合いが強い、あるいは損傷の拡大が懸念される場合は、「観血療法」(かんけつりょうほう)といって手術をすることもあります。
保存療法
固定や免荷(患部への荷重を減らす)により、患部への負担を減らす。
観血療法(手術による治療)
摘出…関節鏡(内視鏡)などで関節遊離体を取り除く。
固定…剥離した軟骨を患部に張りつける。
骨穿孔術…遊離軟骨を張り付け周囲にドリルで穴をあけて出血させて治癒を促す。
自家移殖…健常な部位の骨軟骨を骨組織とともに移植する。
※新しい治療法として、自分の骨軟骨細胞を培養して、患部に移植する方法にも注目が集まっています。
観血、非観血どちらの治療を選択したとしても、靭帯損傷など原因となる部位も同時に治療します。
リハビリは荷重せずに動かす!
リハビリには多大な期間を要します。
6~12か月!
(この期間スポーツできないわけではありませんが)
骨軟骨は修復が遅い理由は、毛細血管の分布がなく栄養を「関節液」に頼っているため。
早い時期から「荷重」(体重をかけていくこと)を行うと修復過程にある骨軟骨を再負傷や変形治癒を誘発するリスクがあります。
かといって、長期間動かさないと「拘縮」(関節が動きにくくなること)を起こします。
さらに「関節液」は、周囲の滑液包(かつえきほう)という部分から分泌されます。
関節液は関節運動によって促進される特徴があります。
ということは、動かすことは関節液を代謝させるのに役立つので、骨軟骨の修復を促進させるのです。
荷重せずに動かす!
というのは、関節運動により関節液を生成させ、骨軟骨を栄養させるためなのです。
まとめ
- 遊離したはがれたものは「関節遊離体」(関節ねずみ)
- 骨軟骨の栄養は関節液に頼っている。
- 距骨滑車の内側に多い。(外側でも起きる)
- 繰り返しのストレスによるものは靭帯損傷による関節不安定性がある場合が多い。
- 関節のロッキングが特徴的。(ない場合もある)
- 長期の治療になることが多い。
- リハビリは「荷重しないで動かす」
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