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足の甲が高いと問題?「ハイアーチ」凹足変形によるリスクと対策

こんにちは。ほんだ整骨院の山内です。
足部になんらかの痛みや不安で悩んでいる方が増えています。

私たちが「立つ」「歩く」ときに使われている足。
かかとからつま先まで、片足で28個の骨でできています。
両足になると56個の骨が私たちの身体を支えているんですね。

二本足、運動時には片足で体重や衝撃を吸収している足の形はとても機能的にできています。

ただ、複雑にいろんな要素が組み合わさっているだけに問題も起きやすいともいえます。

今回は足部のアーチが高い「ハイアーチ」をご紹介。
重要な足部の縦足弓(じゅうそくきゅう:縦アーチ)が強い状態のことをいいます。
凹足(おうそく)とか甲高(こうだか)とかいわれることもありますね。

ハイアーチ自体は病気や障害ではありませんが、いろんな不調を引き起こすリスクがあるんです。

足の甲が高いと問題?「ハイアーチ」凹足変形によるリスクと対策

ハイアーチの足

※ご注意!
このページでは「ハイアーチ」(凹足:おうそく)について紹介しています。記事執筆時点での情報です。
正確な情報を記すよう努めていますが、医学的視点や見解の違い、科学の進歩により情報が変化している可能性もあります。
ケガをした場合は、記事だけで判断せず、病院などで正しい診断を受けることをおすすめします。
扁平足についてはこちらの記事も参考に。
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凹足変形(おうそくへんけい)の状態

足部の3つのアーチ

私たちの足(かかとからつま先までの部分)には、3つのアーチがあります。

内側縦アーチ(内側縦足弓)
外側縦アーチ(外側縦足弓)
横足アーチ(横足弓)

これらのアーチは、

衝撃吸収
バランス機能
推進力の補強

といった機能をもっています。

ハイアーチ(凹足変形)は、このうちの縦アーチが強い(角度が急)ことをいいます。
とくに問題となりやすいのは「内側縦アーチ」です。

縦アーチが強くなると足の甲部分が高くなります。
「甲高」といわれるのはこのためです。

詳しく測ると、凹足を測る

「第一中足骨長軸の角度ー地面の角度を測る」方法
「足部の長さ(かかとからつま先まで)・足の甲の高さの割合」で測る方法
「かかと地面を結ぶ線ー第一中足骨長軸の角度」を測る方法

いろいろあります。ただし、人によって症状や生活が違うため、あくまで「基準」として認識しておきましょう。

そして、強調しておきたいことは、

「ハイアーチ」自体は病気ではない!

ということ。
ハイアーチは、いろんな足の痛みにつながるリスクがあるのですが、異常でも疾患でもありません。

現在ハイアーチ気味の人でも痛みなく過ごしている方もたくさんいます。
痛みにつながるリスクを知っておくこと、それを予防することで、痛みのない生活を送ることも可能です。

足部の縦アーチ「機能」と「維持」

ハイアーチのリスクを理解する前に、縦アーチの機能とそれを維持する筋肉について触れます。
「もうわかってるよ。」って方は読み飛ばしてくださいね。

縦足弓の役割

 

縦アーチの役割としては、

衝撃吸収
荷重の分散
バランス保持
推進力の増進

が挙げられます。
これらの機能で重要なのが二つあります。

①「トラス構造」足部のトラス構造で衝撃吸収
接続部に可動性をもたせることで、衝撃や荷重を長軸方向の力に変えることで壊れにくくします。
耐震構造など「斜めに補強してある鉄骨」をみかけたことがあると思います。アレがトラス構造を利用したものです。

②「ウィンドラス機構」内側縦アーチのウィンドラス機構
歩行や走行時に、体重移動(かかとから前足部へ)によってアーチがたわむことで、それを推進力に変化させる能力。

詳しくは、足部の縦アーチを詳しく解説している記事も参考にしてみてください。⇒足の縦アーチ(土踏まず)の役割。崩れると身体全体にも大きな影響!

凹足では、トラス構造・ウィンドラス機構の機能低下によって、さまざまな症状が誘発されることがあります。

縦アーチを維持する筋肉

足裏でアーチを持ち上げる筋肉

足底腱膜

足部の縦アーチを維持する筋肉は重要で、筋力の増減によってアーチの高さが変化するんです。
また、これらの筋肉に異常が発生(収縮・緊張が強くなる)することでハイアーチの原因にもなってしまうのです。

短腓骨筋・長腓骨筋・後脛骨筋
足底(足裏)で交差するように縦アーチを支える筋肉です。
「外在筋」で筋肉自体は下腿部にあります。
前脛骨筋(ぜんけいこつきん)
母趾(親指)側を持ち上げるようにくっついていて、土踏まずを形成する筋肉です。
足底の屈筋群
足裏側にある内在筋は足底筋膜を補強する役割もあります。
おもに足指を底屈(曲げる)筋肉や母趾(親指)や小趾(小指)を開いたり閉じたりする筋肉。
足底筋膜(足底腱膜)
足裏側にある強力な結合組織で、踵骨(かかとの骨)から第1~5趾にまで伸びています。
縦アーチの底を形成するもので、踵骨を介してアキレス腱と接続。
足首の底屈時にはアキレス腱と協力して大きな力を生み出し、背屈時では拮抗することで衝撃を吸収する役割があります。

ハイアーチの原因

先天的なものを除くと、ハイアーチになる原因は上記の筋肉どれか、または複数に問題が発生していると考えられます。

ハイアーチになりやすい要因
①先天的な骨格
②回外足
③痙性の神経障害
④外傷によるもの
⑤靴

①先天的な骨格

足の骨の数

足部は片足で28個の骨があります。
骨の形や関節の角度などは一見、みんな同じように見えても意外に人それぞれ違うものです。

足幅が広い人もいれば、もともと甲が高い人もいます。

②回外足

回外足

回外足(かいがいそく)は、かかと(踵骨:しょうこつ)が外側に向く(足裏が内側を向く)ような足の着き方。

回外足では、土踏まずを持ち上げる後脛骨筋(こうけいこつきん)が収縮している状態です。
後脛骨筋の強い収縮が縦アーチを持ち上げてしまうことがあります。

③痙性の神経障害

中枢神経の病気によって、痙性(けいせい)の麻痺が起きることがあります。
痙性(けいせい)とは筋肉の異常収縮で、自身の意図とは別に筋肉が縮もうとします。

腰椎椎間板ヘルニアなどの腰部疾患、脊髄損傷、脳血管障害などの脳の病気が挙げられます。

またシャルコーマリートゥース病という遺伝子異常の末梢神経障害でも凹足がみられることがあります。

足底の屈筋群やアーチを持ち上げる筋肉に痙性麻痺を生じることでハイアーチの原因になります。

④外傷によるもの

足根骨の骨折や捻挫、中足骨の骨折の後遺症として、変形が残ってしまい、結果的に凹足になることがあります。

⑤靴やバレエダンサー

ハイヒールやつま先立ちはハイアーチを悪化させる

ハイヒールは中足骨頭部に荷重が強く乗ります。
同じようにバレエのポワント(つま先立ち)でも中足骨頭部に強く荷重されます。

一方、ふくらはぎにある足首を底屈(つま先を押し下げる)させる筋肉は強く収縮。
足底腱膜・足底屈筋群も一緒に使われています。

これが繰り返し、または長時間・長期間に及ぶことでハイアーチになるリスクが高まります。

どんな症状がでやすい?

ハイアーチのフットプリント
〇皮膚障害(胼胝・鶏眼)
〇足底筋膜炎・有痛性踵骨棘
〇くつのトラブル
〇捻挫(ねんざ)しやすい
〇疲れたり、疲労骨折したりしやすい
〇膝・股関節・腰の負担増加
〇足趾(あしゆび)の変形
〇運動パフォーマンスの低下

皮膚障害(胼胝・鶏眼)
立位時、歩行時には通常よりも中足骨頭部(指のつけ根部分)に強い圧力が加わりやすいです。(体重が前足部に集中する)
そのため、足裏の接地面には胼胝(べんち:たこ)や鶏眼(けいがん:ウオノメ)ができやすくなります。

足底筋膜炎・有痛性踵骨棘
ハイアーチでは足底腱膜が通常よりも短かったり、柔軟性に欠けることが多いです。
足底腱膜が炎症を起こしたり、その付着部に骨棘が発生しやすくなります。

足底筋膜炎についてはこちらの記事をご覧ください。

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くつのトラブル
くつの甲部分に靴擦れができてしまうこともあります。

捻挫(ねんざ)しやすい
足裏の接地面積が狭いのでバランスがとりづらくなって、捻挫をしやすくなります。

疲れたり、疲労骨折したりしやすい
バランスを保つために足指に力を入れる。
アーチの底の柔軟性が低いので衝撃を吸収しにくい。
アーチの角度が急なので中足骨にも強い負担。
これらの理由で脚全体が疲れやすかったり、つりやすかったり、中足骨の疲労骨折のリスクが上がります。

膝・股関節・腰の負担増加
衝撃吸収・推進力増加・バランス保持・荷重分散などの縦アーチの機能を他の部位で代償するので、その部位の負荷が増加してしまうことも。

足趾(あしゆび)の変形
アーチ部分の足底を走る長趾屈筋腱(ちょうしくっきんけん)の角度が急になるために、ハンマートゥを引き起こしやすいです。
(⇒ )

運動パフォーマンスの低下
ハイアーチがうまく機能して、バネの力が発揮されれば瞬発力が高くなるともいわれます。
が、多くの人がアーチの機能が低下している状態なので、パフォーマンスを発揮しにくくなることも。

凹足変形の対策は日々のケアが大切

ハイアーチでケアするべき筋肉

いろんな症状が挙げましたが、ハイアーチになっている人も日頃から対策を行うことで痛みに繋がりにくい足にすることは可能です。

※痙性麻痺による凹足で痛みのある場合には、ボトックス注射や手術が選択されることがあります。

また、ハイアーチになるリスクの高い人も日頃のケアで予防しておくことが大切です。

予防と対策

あしうらのマッサージ

1.足底(あしうら)をほぐす。
足底腱膜、足底屈筋群の柔軟性を向上させることでアーチの機能を維持しましょう。
具体的には、足指を背屈させるストレッチや足裏マッサージ!

2.下腿部の筋肉をほぐす。
アーチを持ち上げる前脛骨筋・後脛骨筋・長短腓骨筋が硬いとアーチの能力が低下します。
さらに腓腹筋・ヒラメ筋は衝撃吸収やバランス保持で疲れやすい筋肉。
徹底的にケアしましょう。

3.ローヒールのくつ
ハイヒールでは、前足部へ荷重が集中します。
ハイアーチを誘発させやすいのでヒールはなるべく低いものを選びましょう。

4.インソール
土踏まずをうまく支える作用のあるインソールを使うことで、荷重を分散させます。
かかとが回外してしまう人はヒールを支える機能があるインソールを使用してみましょう。

インソールでハイアーチの短所を減らす

「ハイアーチ」まとめ

ハイアーチはハンマートゥなどの屈趾症をおこしやすい

〇体重がかかと・前足部に集中しやすい
〇胼胝(べんち)・鶏眼(けいがん)ができやすい
〇アーチの「底」の柔軟性低下
〇衝撃吸収・バランス保持・推進力が低下
〇接地面が少ないので不安定・疲れやすい
〇アーチが高いので中足骨が疲労骨折しやすい
〇ハンマートゥを併発しやすい
〇足底筋膜炎・有痛性踵骨棘を併発しやすい
〇痙性麻痺に伴う副作用が原因のこともある

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