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開張足(かいちょうそく)ってどんな足?症状を改善させるには?

こんにちは。ほんだ整骨院の山内です。

足の幅が以前より広くなったかな~と感じたことはありませんか?

昔は先が細い靴が履けたのに、だんだん横幅がきつくなってくる・・・こんなときは「開張足」(かいちょうそく)にも要注意。

開張足は、足の横幅が広くなってくる変形のことをいいます。
放置しておくと後々、いろんな障害(痛み)がでてくるもとにもなります。

今回は、「開張足」について解説していきます。
後半では、予防や対策についても紹介していきましょう。(目次から飛んでもOK)

開張足のイメージ

開張足(かいちょうそく)ってどんな足?症状を改善させるには?

※ご注意!
このページでは「開張足」について紹介しています。記事執筆時点での情報です。
正確な情報を記すよう努めていますが、医学的視点や見解の違い、科学の進歩により情報が変化している可能性もあります。
ケガをした場合は、記事だけで判断せず、病院などで正しい診断を受けることをおすすめします。

開張足はどんな足?

開張足の骨

簡単にいうと、つま先が外側に向かって扇状に広がってしまう足部の変形です。
どちらかというと「女性に多い」傾向があります。

図を見てもらえるとわかりやすいですね。
第1中足骨の長軸と第5中足骨の長軸の角度が通常よりも開いてしまう(30°以上といわれている)ものです。

中足骨を扇子(せんす)に例えると扇(おうぎ)を開くようなイメージでしょうか。
中足趾節関節(MTP関節)部が広がるため、つま先が狭い靴を履くと窮屈に感じるようになります。
その分、足趾部分の「高さ」が減少します。

横アーチ消失も併発することがほとんど。

ここで、気を付けたいのが、

「開張足」≠「横アーチの消失」
(同じではない!)

正確には、横足アーチ(横足弓)の消失と開張足は同じものではないのです。
開張足は中足骨の長軸の開き具合に焦点を当てているのに対して、横アーチの消失はあくまで「アーチの問題」。

とはいうものの、実際には、ほとんどの症例で、開張足と横アーチの消失が同時に発生しています。
多くの開張足が「横アーチが消失して趾先が広がってしまっている」状態です。

とくに開張足と浮き指が併発している人の中には、逆アーチになってしまっている人も多くいます。

横アーチの役割についてはこちらの記事もご一緒にご覧ください。

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足部の幅を維持する靭帯&筋肉

開張足で痛くなる部分

足の横アーチの役割は、圧力の分散衝撃吸収をすること。
足の横足アーチがつぶれて前足部が広がってしまう開張足では、圧力と衝撃の分散がうまくできず、足部の形状を保持する靭帯や筋肉に大きな負担がかかります。

そうすると、外反母趾や内反小趾、浮き指、偏平足などの足の変形につながってしまいます。

前足部の横アーチを保持する靭帯

深横中足靭帯

開張足は中足骨頭部が押し広げられることで発生します。
前足部に体重をかけると横アーチはつぶれて、靭帯に負荷がかかります。

深横中足靭帯(しんおうちゅうそくじんたい)

中足骨頭部どうしをつなぐ靭帯。前足部の横アーチを保持しています。
「横中足靭帯」(おうちゅうそくじんたい)ともいわれています。
開張足ではこの靭帯にゆるみが生じて中足趾節関節(MTP関節)が広がっていきます。

前足部の横アーチを保持する筋肉

骨間筋・虫様筋

中足骨の間にある筋で、足趾の屈伸を手伝っています。
小さい筋肉で足指があまり使われないと弱くなります。

母趾内転筋

前足部の横アーチを保持する軟部組織足底側(足裏側)で中足骨を横断するように走行している筋肉。
母趾(足の親指)を動かすことが大切。

開張足の原因

開張足になりやすい要因

開張足になる原因は、はっきりと特定することは難しいのですが、さまざまな要因を取り除くことで、予防・改善に役立てたいですね。

身体的要因(悪化しやすい人)

〇女性に多い
妊娠~出産の過程で関節のゆるみが生じたり、筋力の低下が起きやすかったり、ホルモンの関係で中足骨頭部にゆるみが生じやすいです。
つま先の細い靴やハイヒールを長時間履くのも原因のひとつと考えられます。

〇遺伝
骨格や靭帯のゆるみなどは遺伝の影響も否定できません。

〇加齢と体重の増加
加齢による靭帯・筋肉の萎縮(弱くなること)。
体重の増加に筋量がついていかない・靭帯の強度が足りないなど。
また、幼児期に裸足で足指をあまり使わずに歩くと骨間筋や虫様筋の発達できない可能性も指摘されることがあります。

環境的要因(悪化しやすい環境)

〇靴
合わない靴やつま先の細い靴、ハイヒールでは、中足骨頭部に負荷が強くかかります。
また、靴や靴下を常に履いていることで、足指の筋肉があまり使われなくなって、弱くなってしまうことも。

〇立ち時間が長い
立位の状態、とくに前足部に体重をかけている時間が長い場合(ハイヒールなど)では、横アーチに負担が常にかかっています。

〇硬い地面での運動
ランニングやジャンプでは、中足骨頭部に強い負荷が加わります。これによって横中足靭帯のゆるみにつながることが多いです。

〇大きな外傷
中足骨の骨折やMTP関節周囲組織の損傷によるもの。

開張足はどんな障害・症状が出やすい?

開張足で出やすい疾患

開張足はそれ自体が病気、疾患というわけではありません。
自覚症状がないことも少なくありません。
ただし、そのまま放置するといろいろな障害につながることがあります。

〇足・足趾の変形
外反母趾・内反小趾、浮き指、屈趾症、偏平足 など

〇中足骨頭部痛
とくに第2趾に発生しやすいです。
もともと荷重が横アーチによって分散されていたものが、中足骨頭に直に当たることで生じると考えられます。
関連⇒中足骨頭部痛。体重がかかると痛い&指を反らせると痛い

〇モートン病
第3~第4趾で起こりやすい神経絞扼(しんけいこうやく)による痛み。
横アーチが逆アーチになっていたり、開張足で中足骨頭部に圧が加わったときに起きやすいです。
関連⇒モートン病。気になる原因と対処法は?

〇足底筋膜炎
前足部に体重がのることで、縦アーチの荷重負荷が増加します。これによって足底筋膜が強く牽引される状態が持続することで発症します。
関連⇒足底筋膜炎

〇胼胝(べんち)・鶏眼(けいがん)
胼胝はタコのこと。繰り返し加わる荷重刺激によって皮膚が分厚く、硬くなるものです。
鶏眼はウオノメ。圧が1点に向かうように持続的に作用することで、真ん中の皮膚が硬化して円錐状の芯ができます。

〇バニオン・バニオネット
バニオンは母趾中足骨頭の内側にできる滑液包の炎症による腫瘤。(外反母趾で発生しやすい
バニオネットは第5中足骨頭部外側にできる滑液包の炎症による腫瘤。(内反小趾に発生しやすい
靴などにこすれて炎症を起こした滑液包が瘢痕化して腫瘤となったり、骨頭部が肥大化することで生じるものです。
バニオン・バニオネットと靴が擦れることで穴が開いてしまう人もいます。

予防・症状の改善

開張足に一度なってしまうと、元通りにすることが難しい面があります。
ということは、

予防すること、進行させないことが大事!

物理的に開張足を防止する。

アーチを支えるインソール横アーチパッドつきのサポーターで開張足を防ぐ!

つま先を絞めつけない靴下
足趾先端を絞めつけると五本の中足骨頭部(MTP関節)には、離開するような力が加わります。
五本指ソックスは有効です。

身体・目的に適した靴
履いた時にかかと部分を合わせます。体重を前にかけて、足指が伸びきって、5mmぐらい余裕があるといいです。
つま先がきつくないか、足甲の高さも合っているかを確認しましょう。

インソール
靭帯のゆるみは、筋力強化だけでの改善は難しい面があります。
インソールは衝撃吸収の性能よりも、足のアーチやヒールの安定を重視したものがおすすめです。
状態に応じて横足アーチを支えるパッドを入れることを検討しましょう。

テーピング・サポーター
足指を開くように作用するサポーターや装具は有効です。足趾を広げると中足骨頭部を狭めるように力が働くためです。
テーピングは横足弓を保持するように行います。アーチパッドをつけるのもいいかもしれません。

足指の筋肉を強化して足部の形状を保つ。

足裏の筋肉を使おう!ビー玉移動

私たちの日常的な生活では、足指の筋肉はあまり使われていないのが現状です。
裸足で歩く、足趾(足指)に力をいれながら歩くだけでも、普段使用されていない筋肉を使うことができます。

開張足を予防・改善させるために強化すべき筋肉は、おもに3つ!

骨間筋(こっかんきん)
虫様筋(ちゅうようきん)
母趾内転筋(ぼしないてんきん)

どの筋肉も足指を使わないと弱くなってしまいます。
繰り返し使うことで強化しておくと、開張足の予防にも有効ですよ。

詳しくはこちらの足裏の筋肉の記事も参考にしてください。

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開張足まとめ

ハイヒールでの開張足の痛み

〇正確には「横アーチの消失」ではなく、中足骨頭部が開いてしまうこと。
〇放置してしまうといろんな足部の変形につながる恐れ。
〇筋肉強化だけで症状改善は難しい。
〇インソールやパッド、テーピングの使用も考える。
〇「深横中足靭帯」がゆるんでいることが多い。
〇第2中足骨頭部足底側に胼胝・鶏眼ができやすい。

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