「オーバーユース」(使いすぎ)ってよく聞くけど、どんなもの?

こんにちは。ほんだ整骨院の山内健輔です。

「オーバーユース」って言葉は聞いたことがありますか?

私たち治療する側はよく使っているので意味は分かっていますが、患者さんにとっては分かりにくい言葉ってよくありますよね。

病気やケガ関係の読みもののなかには、難しい漢字やカタカナ、アルファベットで省略しているものが多々あります。

簡単だと思って私たちがよく使っている言葉でも、患者さんにとっては聞きなれないことも多いんですね。

反省してもっとわかりやすい言葉を使わなければいけませんね。

「オーバーユース」は簡単にいうと、

使いすぎ!

文字数的にもわかりやすさ的にもこっちのほうが明快ですよね。

今回は「オーバーユース」について紹介していきます。

陸上競技ではオーバーユースによる痛みが多い

『オーバーユース(使いすぎ)に注意!』

※ご注意!
このページでは「オーバーユース」について紹介しています。記事執筆時点での情報です。
正確な情報を記すよう努めていますが、医学的視点や見解の違い、科学の進歩により情報が変化している可能性もあります。
ケガや痛みがある場合は、記事だけで判断せず、病院などで正しい診断を受けることをおすすめします。

オーバーユースとは?

ドケルバン病は母趾を繰り返し使うことで生じる腱鞘炎
オーバーユース(over use)
身体の一部分、あるいは複数の特定部分に高頻度で負荷が加わることによって起きる組織の損傷。
いわゆる「使いすぎ」。

スポーツや労働において、同じ動きを繰り返すことによってその使われている部分には、「微細な」損傷が生じます。
通常ではすぐに再生することで痛みを感じないぐらいの損傷です。

ただし、それが高頻度で積み重なることで回復が追い付かずに損傷が拡大している状態が「オーバーユース」です。

複数の原因があるものは、

「オーバーユース症候群」

といわれることもあります。

持続的な負荷が加わる部位ならどこにでも起こりえる障害です。
スポーツで生じる場合には「スポーツ障害」。

スポーツ以外でも仕事や音楽、家事労働でも起こることがあります。

具体的な障害
腱鞘炎(けんしょうえん)
疲労骨折(ひろうこっせつ)
骨端症(こったんしょう)
腰痛症(ようつうしょう)
頚椎症(けいついしょう)
インピンジメント症候群
骨棘形成(こつきょくけいせい)
・
・
・
などなど

ころんだ・ぶつけた・ひねったなど一度の外力以外での痛みは、多くが「オーバーユース」ともいえそうですね。

身体の特定の部位に対して、通常はリカバリーできる範囲を超えるストレスが継続的に加わっている状態です。

日本アスレチックトレーニング学会 「オーバーユース」より引用

疲労骨折とは?

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オーバーユースになるリスク要素

筋・腱・靱帯の付着部での牽引力
衝突
摩擦
屈曲力(体重や衝撃によるたわみなど)
水分・栄養不足
内因性要因
外因性要因
オーバーユースのリスク要因(なりやすい要素のこと)は全部で7つ。
いろんなことがオーバーユースの要因になるので注意が必要です。

筋・腱・靱帯の付着部での牽引力

筋肉や靱帯の牽引力によって生じるオーバーユース

筋肉や腱、靱帯といった軟部組織によって、骨にある付着部が引っ張られます。

軟部組織は一部骨膜内に入り込んで付着するので、繰り返し牽引力が加わることで炎症を起こします。

ときには剥離骨折を引き起こしてしまう場合もあります.

例
テニス肘やアキレス腱付着部炎、オズグッドシュラッター病 など

衝突

足関節の底屈背屈で骨がぶつかるのはインピンジメントと呼ばれスポーツ障害のひとつ

繰り返しぶつかることを「インピンジメント」といいます。
骨どうし、または軟部組織どうし、骨と軟部組織がぶつかることで、組織が損傷するものです。

例
足関節インピンジメント、膝関節骨棘 など

摩擦

腱がほかの組織と擦れることで損傷するオーバーユース

衝突による炎症に似ています。
圧迫力が働く状態で滑走(動く)ことで摩擦が生じて、組織損傷が生じるものです。

例
ド・ケルバン病(母趾腱鞘炎)や腓骨筋滑車症候群 など

屈曲力・伸張力(体重や衝撃によるたわみなど)

体重や衝撃が繰り返し加わることで骨がたわむ。これが屈曲力となってオーバーユース障害が発生する

繰り返し体重や衝撃が加わることによって、繰り返したわむ力が発生。

例
下腿骨疲労骨折や中足骨疲労骨折、肋骨疲労骨折 など

水分・栄養不足

水分や栄養が不足することで、組織がもろくなります。
脆弱化(ぜいじゃくか)した組織に機械的刺激が加わることで損傷が引き起こされたもの。

内因性要因

年齢や性別、生活環境によって、体内のホルモン分泌量が変化します。
ホルモンの働きは、細胞の再生や水分量を調整すること。

病気や年齢によって体内の環境が変わることで組織が損傷しやすくなることがあります。

例
糖尿病の腱炎・腱鞘炎 など

外因性要因

硬い地面や合わない靴など環境や道具に関すること。
また、自分で運動量や負荷をコントロールできない状況にある子供や学生もオーバーユースが生じることもあります。

治療

 

身体を休ませることもトレーニングや仕事のひとつ。 積極的に休んで損傷を回復させたい

オーバーユースによる障害は、組織が壊れる速度が損傷が治癒する再生能力よりも早い場合に起こります。

なので、治療は以下のどちらか、または両方になります。

組織が壊れる速度を遅くする
治癒する速度をはやめる

治療は基本的に「使いすぎ」によるものは「使わない」ことで治していきます。
なかなか治りにくいことが多いですが、きちんと休ませることで痛みは減少していくはず。

具体的には、サポーターや包帯などの固定材による患部の保護。

病院では、難治性のものや損傷が激しい場合に限って、炎症を抑える注射や服用剤が処方されることもあります。

冷却(寒冷療法)や温熱治療(温める)は場合によって違います。

冷やすか温めるか。

痛みが強く腫れ・熱感がある場合は・・・冷却(アイシング)
負荷がかかるときだけ痛い場合は・・・温熱

温熱か冷却かは、どちらにするか判断が難しい場合があるので、専門家の指示に従いましょう。

温熱治療と冷却治療の判断についてはこちらの記事も参考にどうぞ。

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オーバーユースの予防と対策

ストレッチをすることで筋緊張を緩和して摩擦や衝撃、筋布帛部への負担を減らすことができる
見直してみよう!
負傷部位の使用頻度・間隔
フォーム・使い方
スポーツや生活環境

まずいちばん大事なのは、痛くなった部位の動きと使用頻度や環境の見直し。

スポーツ選手ではフォームや運動環境、休息の間隔、練習メニューを見直して、故障部位を安静にさせる計画を立てましょう。

労働が原因の場合は、休息をとること、道具や作業方法、労働環境を見直します。

もうひとつ大切なのが、自分の体の特徴を知っておくこと。
同じ動作をしていても、痛みが出る人もいれば、出ない人もいます。

使いすぎに関してはサポーターなどの固定具を利用することも考慮するとよい

運動時に自分でできる対策
ウォーミングアップとクーリングダウン
日ごろのストレッチ
休息
サポーター

他にも集中的に使った部位はアイシングをすること、疲労をためないようにケアすることも挙げられます。

まとめ

  1. 同じ運動を繰り返すことで生じる痛み
  2. 回復する速度を超える損傷によって起きる
  3. 使用頻度やフォームが原因になることも
  4. 病気や年齢的な要因もある
  5. 痛みが強いときはアイシング
  6. 固定と保護、休息で治療する

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