足首の後ろが痛い?三角骨障害(有痛性三角骨)原因と対処法

足首の後ろに痛みや違和感を感じていませんか?

こんにちは。荻窪にあるほんだ整骨院の山内健輔です。

ジャンプやつま先立ち、サッカーやバレエなどの動作で痛みが強くなる場合、それは「三角骨障害(有痛性三角骨)」が原因かもしれません。

三角骨は誰にでもあるわけではない副骨で、スポーツや日常動作で足首の後方に負担をかけることで痛みを引き起こすことがあります。

本記事では、三角骨障害の原因やセルフチェック方法、保存療法から手術までの治療法をわかりやすく解説。

さらに荻窪での施術例や相談もご紹介します。足首の痛みを放置せず、早めのケアにつなげてください。

三角骨障害(有痛性さんっかうこつ)は距骨の一部が三角骨となり、足関節後方で衝突や挟み込み、ロッキングなどさまざまな障害を引きおこす。

足首の後ろが痛い?三角骨障害(有痛性三角骨)と対処法

スポーツで足首が痛むあなたへ|有痛性三角骨障害のセルフチェックと治療法

※ご注意!
このページでは「三角骨障害」について紹介しています。記事執筆時点での情報です。
正確な情報を記すよう努めていますが、医学的視点や見解の違い、科学の進歩により情報が変化している可能性もあります。
ケガや痛みがある場合は、記事だけで判断せず、病院などで正しい診断を受けることをおすすめします。

少し長い記事ですので目次よから読みたいところへジャンプできます。

三角骨とは?

三角骨は距骨後方突起外側結節が分離したもののことが多いが、結節が大きく分離せずとも三角骨と呼ばれる。 長母趾屈筋腱とも擦れやすく、機械的刺激が大きい。

三角骨の正体
〇距骨後方の突起が成長期にしっかり骨癒合しなかった。(偽関節
〇繰り返し踵骨と衝突することによって、突起が剥離した状態。

足部の後方にある三角骨(さんかくこつ)は、約5~13%に存在する()といわれています。
多くが片側性(約2/3)です。

もっている人も、もっていない人もいるため、「副骨」(ふくこつ)や「過剰骨」(かじょうこつ)とよばれています。

三角骨の他にも足部には内側部分にある「外脛骨」(がいけいこつ)、内くるぶしの「脛下骨」(けいかこつ)、外くるぶしの「腓下骨」(ひかこつ)などさまざまな場所にあります。

胎生期から骨端線閉鎖ごろまでに本来、本体の骨と癒合するはずだったものが、完全には癒合せずに残ったものだと考えられています。

腱や靱帯の付着部など機械的刺激が頻繁な部位で起きやすいので、繰り返される牽引力や圧迫・摩擦によるもの(剥離骨折や疲労骨折)とも考えられます。

中には種子骨(滑車や腱脱臼防止)のような役割をしている副骨もあります。

※手の三角骨
三角骨は手首にある手根骨のひとつ。足部の三角骨は副骨(過剰骨)
手首にも三角骨が存在します。
こちらは過剰骨(副骨ではなく)8つある手根骨(しゅこんこつ)の一部で、尺側(小指側)にあります。

三角骨の正体は距骨(きょこつ)の一部

上部から見た右足の距骨 前方が頭部、細くなっている部分が頚部。外側には外側突起。後方には後方突起があり、内側結節と外側結節に分かれる。

三角骨
os trignum

足の三角骨は、足首にある「距骨」(きょこつ)の後ろ側にある突起の一部だといわれています。

距骨後突起外側結節
(きょこつこうとっきがいそくけっせつ)

10代前半~後半ごろにかけて身体の骨端線閉鎖(成長軟骨が骨化する)が起きます。
この時期に、強度や頻度の高い運動をしていることで、癒合不全が発生。

長母趾屈筋腱と距骨後突起と摩擦して三角骨が発生する

とくに距骨後突起外側結節部分には、足首底屈(つま先下げる)と母趾底屈(親指を下げる)作用をもった

長母趾屈筋腱(ちょうぼしくっきんけん)

が走行しています。

足首の底屈と母趾底屈時に強くこの外側結節がこすられることが想像できます。

また、骨端線閉鎖後に生じる三角骨は、踵骨との衝突や長母趾屈筋腱の圧迫・摩擦により骨折(疲労骨折)した外側結節が癒合せず偽関節になったとも考えられます。

性別・年齢・スポーツ歴()によっても発生率に変動がみられることから、遺伝要素よりも後天的な要因が強いことがうかがえます。

ただし、三角骨が存在していても通常は無症状で痛みが出ることはありません

距骨後突起が通常よりも大きい場合も三角骨とみなされる。踵骨との衝突が起きやすく、疲労骨折して実際に三角骨になることもある。

偽関節になっている場合でも、線維性結合していたり、軟骨性結合している場合もあります。(レントゲン上では別の骨に見える)
距骨後突起が通常よりも大きい場合も三角骨とみなされます。この場合、踵骨との衝突が起きやすく、疲労骨折して実際に三角骨になることもある。

※【参考文献】
「三角骨の有病率と臨床的側面:メタ分析」
掲載元:J-GLOBAL(科学技術総合リンクセンター)
著者:Preinl Maciej ほか
(Faculty of Medicine, Jagiellonian University Medical College, Krakow, Poland)

どうして一部の人にだけ痛みが出る?

この『三角骨』。しばしばいたずらをします。

つま先を足裏側に下げたり、つま先立ちになったときに距骨(下腿骨のすぐ下にある)と踵骨(かかと)に挟まれてしまうことがあるんです!

このときに「距腿関節」(きょたいかんせつ)もしくは距骨下関節(きょこつかかんせつ)が三角骨を押しつぶすように働き、

とくに荷重がかかると・・・痛い!

これが、【三角骨障害】もしくは【有痛性三角骨】です。

とはいっても、三角骨を持つ人全員が有痛性三角骨になるわけではありません!

  • 長母趾屈筋腱(ちょうぼしくっきんけん)が三角骨を引っ張り上げて距腿関節部分に押しつけてしまう。
  • 距骨後突起の骨片が遊離体(ゆうりたい)となって、距腿関節に挟まる。
  • 三角骨が周囲の靱帯や関節包など軟部組織を巻き込んで関節部分に挟まる。

このいずれかが発生することで、三角骨障害(有痛性三角骨)が発症します。

長母趾屈筋腱は距骨後突起と擦れて炎症を引き起こすことがある。 長母趾屈筋腱炎は足首後ろの痛み。

 

長母趾屈筋腱
足の親指の先端の骨(末節骨)に停止して、親指を足ウラ方向に曲げる筋肉。ちょうど三角骨が派生する距骨後突起外側結節部分を通過する。

はさまったり、ぶつかったりすることを「インピンジメント」といいます。
なので、

足関節後方インピンジメント症候群
(距骨後方インピンジメント)

と呼ばれています。

足関節インピンジメント症候群とは?

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有痛性三角骨障害の原因|スポーツ・日常動作との関係

三角骨障害が多いスポーツ

  • サッカー
  • バレエ
  • 体操
  • 水泳

とくに多いのがバレエダンサーの方ですが、ダンス全般に見られます。そして次に多いのがサッカー選手。体操選手にもよくみられる「スポーツ障害」のひとつです。

メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手やサッカーの中村俊輔選手が悩まされたことも有名です。

年齢は若い世代(10代~20代)に多いですが、中年以降で発症することも珍しくはありません。

ジャンプ・ダッシュ・つま先立ちとの関連

 

三角骨障害(有痛性三角骨)は、つま先を下げるように足首を強制すると痛みが出ます。
加えて、長母趾屈筋腱(親指を下げる筋)に張力が加わった時にも疼痛を生じます。

サッカーのインステップキックやインフロントキックでは、足関節は底屈(つま先を下げる)状態から強い衝撃。

サッカーのインステップキックでは底屈強制に衝撃が加わるので三角骨障害が起きやすい

バレエのポアントでは、足関節を底屈した上にさらに足の甲側へ荷重がかかります。
さらに長母指屈筋腱には強い張力がかかりっぱなしの状態。

バレエでのフットボーラーズアンクル

体操や新体操、フィギュアスケート、水泳でも足首を底屈させる動きが多いです。

距腿関節距骨下関節も底屈によって、後方では距骨を前方に押し出すような状況になります。
この時に三角骨が衝突したり、軟部組織を巻き込んだりしてしまうのです。

足部後方から

つまり、どのようなスポーツでも足関節の底屈方向(つま先を下げる方向)に力が加わることで発症します。

また、足首に負荷が強いスポーツでは、関節面が削れる「離断性骨軟骨炎」(りだんせいこつなんこつえん)も併発していることも多いので、詳しい検査が必要になることもあるんです。

※離断性骨軟骨炎
足首の距腿関節にある関節軟骨が損傷することで発生します。「ネズミ」という軟骨の遊離体が挟まってロッキングを起こすことがあります。
(⇒足首の離断性骨軟骨炎。長期続く痛みに注意。不安定症の原因にも。

また、三角骨の骨片が小さい場合、遊離軟骨(関節遊離体)のように関節内を浮遊していて、何かの動きのときに挟まることも考えられます。

この場合、底屈(つま先立ち)していないときにも疼痛が発生することもあります。

三角骨障害には「長母指屈筋腱炎」を併発することがあります。⇒『長母趾屈筋腱炎・腱鞘炎』は足首の後ろの痛みやひっかかり感。

こんな症状は要注意|セルフチェックリスト

まずはセルフチェックしてみましょう!

三角骨障害(有痛性三角骨)のおもな症状
□ 足首の後ろ側(アキレス腱の内側)に痛みがある
□ ジャンプ・つま先立ち・ダッシュなどで痛みが強くなる
□ 足首を伸ばす(底屈)と痛みや違和感が出る
□ くるぶしとアキレス腱の間を押すと痛い
□ バレエ・サッカー・新体操・野球など、足首を酷使するスポーツをしている
□ 痛みが出始めてから1週間以上経っても改善しない
□ 整形外科で「三角骨がある」と言われたことがある
□ 足首の可動域が狭い
□ 長母趾屈筋腱(親指を曲げる腱:かかと周囲)周辺に違和感がある

当てはまる方は三角骨の疑いもあります。早めの対処が大切です。
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治療法と対処法|保存療法から手術まで

三角骨障害の治療には、保存療法(手術せず経過を見ながら治療)と観血療法(手術)があります。

保存療法で経過をみて、改善が難しければ手術にて三角骨を除去を選択されることが一般的です。

安静・アイシング・テーピング

急性期、痛みが強くくるぶしの後ろアキレス腱の前方)部分が
腫れているときには、アイシングを行います。

足関節(足首)を底屈(つま先立ち)させると痛みがでるので、包帯やシーネ(副子)、テーピングで底屈制限の固定が必要。
ただし急性期以外は、底屈制限はインピンジメントが生じない程度の固定力でOK。

三角骨の固定は、急性期でなければインピンジメントが起きない程度の底屈制限で大丈夫

保存療法においては、整形外科にてレントゲン検査・MRI・CTで画像診断後、NSAIDS(非ステロイド系消炎薬)で炎症と痛みを抑える薬が処方されます。

手術が必要なケースとは?

三角骨の治療は、線維性・軟骨性で距骨と結合している場合には保存療法で経過観察することがある。 骨片が遊離体となって足関節内を動く場合には観血的に処置されることが多い。

基本的には手術療法では、スポーツ復帰まで平均して2か月~3か月必要とされています。
もちろん関節面への損傷侵襲が大きければ、復帰までの期間は延長します。

侵襲(しんしゅう)
医療行為によって身体の組織が傷つくこと。
ほとんどの医療において、程度は異なるが侵襲は伴う。
侵襲の程度が大きいほど心身への負担も大きくなるので、侵襲が低い内視鏡やカテーテルでの処置などが進歩している。

ただし、根本的に治療するには、三角骨を手術療法で摘出する必要があるんです。
(保存療法で疼痛が緩解しても再発のリスクあり!)

最近では、内視鏡での手術も増えてきており、侵襲も少なく抑えられるし、復帰までの期間も大幅に短縮できるようになってきています。

ほんだ整骨院での対応

  1. 問診(スポーツ歴や痛みの経緯)
  2. 足首後ろ・アキレス腱前方の痛み
  3. 底屈制限による固定
  4. 片足つま先立ちでの痛み
  5. 整形外科での診断の有無
  6. 母趾の運動痛の有無
  7. 疼痛の経過をみる

これらを総合的に判断
患者さんと相談しながら施術方針を決定します。

急性期では、アイシングや患部の安静を保つために固定(底屈制限)を行います。

また、膝関節から下部分のねじれや荷重ポイントによっても痛みは変化するので、施術によって改善できる部分を改善していきましょう。

また、整形外科医の診断を受けていない方には、ドクターの紹介も行っています。

手術後の患者さまには、可動域制限の回復や荷重バランスなど日常生活、スポーツ復帰へのアドバイスもしていきます。

症例紹介 57歳女性 クラシックバレエでの痛み

幼少期クラシックバレエをしていて、最近になって再開。
レッスン中、ルルベ(つま先立ち)のポジションで足首の後ろ、かかとの奥に疼痛を発症。

1か月前に整形外科でレントゲン検査後「三角骨障害」と診断された後に来院。

内果(内くるぶし)後ろに圧痛
可動域制限ー底屈のみ制限(40°)(健側50°近く)
底屈40°荷重で疼痛
母趾を他動で背屈させた時に患部に疼痛
腫脹なし

来院時に大腿骨に対して下腿骨の外旋がみられた(つま先が外向き)。
すなわちニーイントゥアウトがみられたことから、

施術1回目

  • 内転筋群の緊張を緩める
  • 股関節外転筋群の補強運動
  • 腓骨筋群の緊張をゆるめる

をおもに行った。

施術2回目(初診から7日後)
つま先立ちでの痛みは変わらず。
自宅での内転筋ストレッチ、大殿筋・中殿筋補強運動により下腿骨の外旋は改善が見られた。
自覚症状では足関節底屈可動域があがったとの感触。

施術3回目(初診から15日後)
つま先立ちでの疼痛、可動域ともに改善の自覚症状。
底屈可動域も他動で45°まで回復、このときにも疼痛はなし。
ルルベをしたときには疼痛があるとのこと。
このとき、母趾側への荷重がみられたことから、小趾側へ荷重を映したところ疼痛は消失。

施術4回目(初診より22日後)
足底の内在筋群を意識して、つま先立ち時に外側寄り(小指側)に荷重することでバレエを再開できたとのこと。
骨盤が後傾しないように注意しながら徐々にバレエを再開してもらうことに。
内転筋群、下腿筋群の筋緊張緩和を中心に施術。

施術5回目(初診より29日)
母趾側荷重で疼痛は再現するものの、小趾側荷重でバレエができているとのこと。
下腿骨のねじれ、内転筋の過緊張や骨盤の後傾をケアをしてもらうことを指導。
三角骨が消失したわけではなく、今は落ち着いていること、再発の可能性があることをお伝えして、一旦施術を終了することに。

よくある質問

三角骨障害では、底屈の程度によって疼痛がでないことがある。一般的に底屈度が強ければ強いほどインピンジメントを引き起こし疼痛が発生する

Q.三角骨障害はどのくらいで治る?自然に治る?
三角骨障害は副骨(三角骨)が、足関節の動きの妨げになっている状態で自然になくなることはほとんどありません。
よって、手術によって摘出することにより、2か月前後でスポーツ復帰は可能です。
ただし、制限と再発の可能性は残りますが、スポーツや強度レベルによっては保存療法でも復帰できることはあります。

Q.三角骨障害の通院頻度は?
急性期は週に2日ほど、急性緩和後は週に1度の施術が適正ですが、ご自身でのケアにより回数は減らせることがあります。

Q.三角骨障害で自分でできるセルフケアは?
足関節底屈によって三角骨が衝突や挟み込みが生じるので、テーピングやサポーターで底屈制限を行いましょう。
長母指屈筋を含めた下腿部のストレッチもできる範囲で行ってみてください。

Q.整骨院ではどんな施術をする?
足関節の痛みが出ない角度を探すこと、その角度でプレイできるかどうかを見極める。
下肢や骨盤などのバランスを整えることで疼痛のポジションを使わないでいいように導く。
もちろんご希望に応じて整形外科を紹介もします。

ご注意
症状が長期に改善しない場合や悪化している場合には、必ず医師の診断を受けていただくようにお願いすることがあります。

まとめ|足首の違和感は放置せず、早めのケアを

三角骨障害(有痛性三角骨)は、足首の後ろに痛みを抱える人に多いスポーツ障害です。
副骨である三角骨が足首後方でインピンジメント(衝突)を引き起こしている状態。

特にスポーツをされている方や、つま先立ち・ジャンプ動作で痛みが出る方は要注意です。

放置すると、痛みが慢性化したり、競技復帰が遅れる、パフォーマンスの低下にもつながります。

杉並区で三角骨障害に対応している整骨院として、当院でも評価と施術を行っています。

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