こんにちは。荻窪にある、ほんだ整骨院の山内健輔です。
「26cmだときつい」
「26.5cmだと大きい」
そんな経験はありませんか?
この場合、多くの方が「きつい→ワンサイズ上げる」という選び方をしてしまいがち。
ですが!
サイズを上げると、今度は足が靴の中で前に滑ってしまい、それを踏ん張ろうと足指に力が入り続けることで、かえって疲れたり、痛み出てしまったり……
実はこの違和感、原因は「長さ」ではなく「幅」にあることもあるんです。
靴の幅は、狭すぎてもダメ、広すぎてもダメ。
ちょうどいい幅を知ることで、毎日の靴選びの失敗は減らせます。

靴幅が合わないと痛みが出る理由|今からできるセルフチェックと選び方
靴幅が合っていないと、足の痛みや疲れやすさにつながることがあります。「母趾・小趾の圧迫」「前滑り」「足指の動き」の3つをセルフチェックすれば、自分に合う幅かどうかを確認できます。合わない場合は、同じ長さのまま幅違いのモデルを探したり、ワイズ(E・2E・3Eなど)を目安に選び直すのがおすすめです。
このページでは「靴幅と痛み」について紹介しています。記事執筆時点での情報です。
正確な情報を記すよう努めていますが、医学的視点や見解の違い、科学の進歩により情報が変化している可能性もあります。
ケガや痛みがある場合は、記事だけで判断せず、必ず病院などで正しい診断を受けることをおすすめします。
なぜ”サイズは合っている”のに靴が痛むのか?

「サイズはいつも通りなのに、なぜか痛い」——臨床現場でもよく耳にします。
靴のサイズ表記は、基本的に「足の長さ(足長)」を基準にしたものです。
「足の幅(足囲・足幅)」や「甲の高さ」までは、サイズ表記だけでは反映されていないことがほとんど。
同じ25.5cmの靴でも、幅や甲の高さはメーカーやモデルによって異なります。
日本人は欧米人と比べて足囲(幅)がやや大きい傾向があると言われています。
ただし「幅広・甲高」という通説がそのまま全員に当てはまるわけではなく、世代や個人差によっても異なることが近年のデータで指摘されています。
海外ブランドの靴で「長さはちょうどいいのに、指の付け根だけが痛い」というケースも多いんですよね!
つまり痛みの原因は、「サイズを間違えた」のではなく、「幅」という別の軸が合っていないだけ、という可能性があるのです。
実際、大阪医科薬科大学の嶋(2020)による学術論文でも、”外反母趾の外的な病因の一つに靴が挙げられ”、変形を増悪させる要因であることから、臨床現場における履物の指導が重要だと述べられています。靴選びは単なる好みの問題ではなく、足の健康に直結するテーマともいえるでしょう。
こんにちは。荻窪にある、ほんだ整骨院の山内健輔です。 毎日何気なく履いている靴。 実はその靴が合っていないことで、足の疲れや膝の痛み、姿勢の崩れにつながっているケースは少なくありません。 整骨院で日々多くの方の歩き方を見ている[…]
靴幅が合わないと起きやすい痛み・トラブル

靴幅が合っていない状態は、大きく分けて「きつすぎるケース」と「ゆるすぎるケース」の2つに分けられます。
(症状名の青文字はリンクになっていて詳しく書かれたページへ移動できます)
靴幅がきつすぎる場合
足指が横方向から圧迫され続けると、指同士がぶつかり合ったり、変形が進んだりすることがあります。とくに母趾球・小趾球まわりが締め付けられる状態が続くと、指の骨格や神経、皮膚にまで負担がかかりやすなります。
幅がきつい靴が要因の一つになり得る症状・トラブル
- 外反母趾:足の親指が外側に向かう
- 内反小趾:足の小指が内側に向かう
- モートン病(神経腫):足を着いた時に足指に鋭く強い痛みが生じる
- 陥入爪(巻き爪):足指の圧迫による
- タコ・魚の目:胼胝・鶏眼
- 靴擦れ
- 黒爪(爪下血腫)
※『MSDマニュアル プロフェッショナル版』でも、つま先が尖ったきつい靴の使用が外反母趾変形の寄与因子の一つとして挙げられており、治療の面でもつま先部分の幅が広い靴が用いられることが紹介されています。
また、外反母趾診療ガイドライン2022(改訂第3版)(日本整形外科学会・日本足の外科学会監修/Mindsガイドラインライブラリ掲載)でも、幅の狭い靴の常用が魚の目・タコ・外反母趾の発生と関連することが指摘されています。
靴幅が狭いときの対処法についてはこちら↓
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靴幅がゆるすぎる場合
足が靴の中で横にブレてしまうと、そのブレを抑えようと足指を過剰に使ったり、足首や膝で無理にバランスを取ろうとしたりする動きが増えます。
この状態が続くと、足のアーチや関節まわりの安定性に影響が及ぶことがあるんです。
幅がゆるい靴が要因の一つになる症状・トラブル
私自身、臨床の現場で「バニオン」「バニオネット」「ハグルンド病」、モートン病や中足骨頭部痛といった症状の方が、靴を適切なものに変えていただいただけで痛みが軽減していくケースを数多く見てきました。
もちろん全てのケースに当てはまるわけではありませんが、それだけ靴選びの影響は大きいと感じています。
靴ひもは適度に締める!↓
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今すぐできる3つのセルフチェック

日々の施術現場でもお伝えしている、自宅で今すぐ試せる3つのセルフチェックをご紹介しておきましょう。
靴の幅は、狭すぎてもダメ、広すぎてもダメ!
- 母趾・小趾が圧迫されない
- 足が靴の中で横にズレない
- 足指が自由に動く
この3つが揃って初めて、「幅が合っている」状態。
① 母趾・小趾の圧迫チェック
靴を履いた状態で、足の側面(親指の付け根・小指の付け根)が靴に強く当たって痛くないかを確認してください。
この部分が圧迫され続けると、皮膚が硬くなる(タコ・魚の目)、爪の変色が起こるなどのトラブルにつながることもあります。
② 前滑りチェック
かかとをしっかり靴のかかと部分に合わせた状態で、つま先に1〜1.5cmほどの余裕があるかを確認します。
この余裕は「捨て寸」と呼ばれるもので、本来は靴の全長(サイズ)に関わる要素ですが、幅がゆるすぎる靴でも足全体が靴の中で前方向にズレやすくなり、同じように指先が圧迫されることがあります。
わずかな滑りなら、靴ひもやインソールなどで調整するのも一つの方法です。
③ 足指の動きチェック
靴を履いたまま、足指を動かせるかを確認してください。
指がほとんど動かせない場合、幅方向のスペースが不足しているサイン。足指が動かせないと、地面を捉える力(蹴り出しの力)が発揮しにくくなり、歩行時のバランスを崩しやすくなることも。
この3つのうち、どれか1つでも当てはまる場合は「幅が合っていないサイン」と考えられます。
- 今回ご紹介したチェックは、あくまで目安。足の形・アーチの高さ・歩き方の癖によって、適切な靴の幅や形状は変わります。
- 外反母趾・内反小趾・扁平足などが背景にある場合は、靴の選び方だけでなく、足そのものへのアプローチも必要なことがあります。
- 足や膝・腰に気になる症状がある方は、靴選びの見直しと合わせて専門家への相談もご検討ください。
あくまで日常的なセルフチェックの参考としてご活用ください!
かかとの幅も見逃さないで

靴選びというと、つま先まわりの「幅」に目が向きがちですが、実は「かかとの幅」が合っているかどうかも見逃せないポイントです。
靴の中でかかとを包み込む部分を「ヒールカウンター」と呼びますが、ここに対してかかと幅が合っていないと、歩くたびにかかとが浮いたり、”パカパカ”と脱げそうになったりすることがあります。
さらに、この状態が続くとヒールカウンターの中でかかとが内側・外側に傾く動きも起こりやすく、靴擦れやマメだけでなく、回内足や回外足の原因になる可能性もあります。
この状態は、先ほどの「前滑りチェック」で感じた違和感の原因になっていることもあります。
対処法としては、かかとの合う・合わないが調整しやすい紐タイプの靴を選ぶ、インソールやヒールパッドで隙間を埋める、といった方法があります。ただし、これらはあくまで応急的な対処。
かかとのフィット感の詳しい見分け方や調整方法については、また別の記事で詳しくご紹介する予定です。
自分に合う靴幅の選び方【実践ステップ】
セルフチェックで「幅が合っていないかも」と感じた場合、次のステップで見直してみましょう。
- 普段よく履く靴でも、実際に上記3つのチェックを行ってみる
- 試着する場合は夕方〜夜、足がむくんだ状態で行う
- 可能であれば、紐やベルトで幅の微調整ができるタイプを選ぶ
- 「きつい→ワンサイズ上げる」ではなく、「同じ長さで幅違いのモデルがないか」を先に確認
とくに4は見落とされがちなポイント。ブランドやモデルによっては幅違い展開がない場合が多いです。長さを変えると、かかとの位置や捨て寸のバランスまで変わってしまうため、まずは同じ長さのまま幅だけを見直せないか検討したいですね。
靴の長さ(サイズ)の選び方についてはこちらの記事で! ↓
こんにちは。 荻窪のほんだ整骨院、柔道整復師の山内健輔です。 先日、来院された患者さんからこんなお話をお聞きしました。 「サイズはちゃんと測って選んでいるはずなのに、なぜか長く歩くと足が痛くなる」 お話をよく聞いてみると[…]
「ワイズ」を知っておくとさらに選びやすく!
日本の靴には「ワイズ」と呼ばれる、足囲(足の周囲径)の余裕を示す規格があります。これは日本産業規格(JIS S 5037)にも定められている表記。
A・B・C・D・E・2E・3E・4E・Fのようにアルファベットで表され、基本的にはアルファベットが後ろに進むほど、あるいはEの数が増えるほど、幅にゆとりがあることを示しています。
| ワイズ表記 | 目安の余裕感 |
|---|---|
| A・B・C | 細め |
| D・E | 標準 |
| 2E・3E | やや広め〜広め |
| 4E・F | 幅広 |
たとえば同じ25.5cmでも、「D」と「3E」では横幅の余裕が大きく異なります。自分の足囲をあらかじめ把握しておくと、店頭やオンラインでも「どのワイズを選べばよいか」の目安がつけやすくなります。
まずは自分の足幅・足囲を知ることから

足幅(足の一番幅広い部分の横幅)や足囲(その周囲をぐるっと測った長さ)は、メジャーがあればご自宅でも簡単に測れます。
立った状態(体重をかけた状態)で測ることで、実際に靴を履いたときに近い数値が把握できます。数値が分かると、店頭やオンラインでもワイズを選ぶ際の目安になります。
より詳しい測り方の手順は、以下の記事でも紹介しています。
こんにちは。荻窪駅北口の教会通りにあるほんだ整骨院の山内健輔です。 「なんとなく履き心地が悪い」 「1日歩くと足がじんじん痛む」 「試着では良かったのに、なぜか靴擦れができる」 そんな経験、ありませんか? 原因は単純に「自[…]
よくある質問
まとめ

靴のサイズが合っているつもりでも、痛みや疲れが続く場合、原因は「長さ」ではなく「幅」にあるかもしれません。
今回ご紹介した3つのセルフチェックは、どれも今履いている靴のままで試せる簡単な方法です。まずはご自身の靴で確認してみて、違和感が続くようであれば、無理せず専門家に相談することも検討してみてください。
- 靴を見直してもなかなか改善しない
- 幅や痛みのことで不安がある
こんなときは、一人で抱え込まず、専門家に相談してみるのも一つの手段です。
当院では歩き方や足の機能についても評価しています。
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