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足裏親指側の痛み。母趾【種子骨障害】

こんにちは。ほんだ整骨院山内です。

だいぶ気温も上がって暑くなってきましたね。
今日から東京も梅雨入りです。

梅雨の時期に気を付けなければいけないのは、

気象病

この時期に気を付けたい身体の不調については、前回の記事でまとめました。
梅雨時期に要注意!日照時間減少による心と身体の不調!

そして、今回は足裏の親指付け根の痛み。

【母趾(ぼし)種子骨障害】についてのお話です。

『足裏親指側の痛み。母趾【種子骨障害】』

種子骨の役割

「種子骨って何?」
まずは種子骨をご説明していきましょう。

「普通の骨」は、骨同士でくっついて、骨格を作っていますよね。
これに対して「種子骨」っていうのは、腱・靭帯の中に入り込んでいるんです。
膝蓋骨も種子骨のひとつですが、それ以外は小さいので、草花の「種子」に例えられています。

大人の身体にはあまり種子骨は多くありません。手や足の親指の屈曲側、膝蓋骨ぐらいでしょうか。

実は乳幼児には、もっとあるんです!

乳幼児の手や足には親指以外の指にも種子骨が発生していることがあります。
それが、大人になるにつれて吸収されてなくなったり、「中足骨」や「中手骨」と癒合して、消失したようにみえるんですね。

なので、大人になっても親指以外の指にも

ある人は「ある」!

「種子骨の役割」
〇腱の摩擦を軽減
〇腱の負荷をやわらげる
〇荷重を分散させる

大人になってもだいたい種子骨が残っている場所。

膝・足裏親指・手の親指。

どこも強い負荷や荷重が加わる場所ですよね。
種子骨は強く負担がかかる場所に位置して、腱や靭帯などの軟部組織が摩耗して傷つくのを防ぐ役割をもっています。

今回問題になる母趾種子骨は、多くの人に足のMTP関節の足裏側に1対(2つ)あります。

母趾種子骨障害とは。

「母趾種子骨障害」は、先程説明した足裏の親指付け根部分にある種子骨自体、種子骨の周囲に損傷が生じることをいいます。

足裏の親指付け根の少し膨らんでいる部分。これを母趾球といいます。
運動時、この母趾球には大きな負担がかかります。
とくに足の親指が甲側に反りかえった状態で、さらに荷重がかかると種子骨やその周囲が損傷します。

種子骨が損傷すると「骨折」です。また、種子骨に強い荷重がかかり、腱や靭帯を損傷させてしまうこともあります。

こうなると足を着くたびに痛かったり、親指を反らすだけで痛くなったりします。

これが、母趾「種子骨障害」です。「種子骨炎」といったりもします。

種子骨障害はどうしたら起こる?

足裏で体重を支える場所は、

母趾球・小趾球・かかと

3点です。

人がしゃがんだり、走ったりするときには、ちょうどこの母趾球あたりにある「種子骨」に体重が集中します。

ジャンプや格闘技、ダンスなどの足を強く踏み込むスポーツやハイヒール、硬い靴底、もしくは足のアーチが高い人に起こりやすいです。

また、日常的に足の指が甲側に反っていたり、外反母趾があったりすると種子骨が当たりやすくなります。
日頃から合わない靴を履いていてもなりやすいので注意が必要です。

母趾種子骨障害の症状

母趾(親指)の付け根(MTP関節)の足裏側に、圧痛・腫脹・熱感が出現します。

腫れがひどいと、反対側(健側)に比べて足が分厚くみえることも。
損傷する部位によっては、皮下出血斑が出ることがあります。

さらに、母趾を足の甲側に反らせると(伸展)、疼痛が増大します。

これらは、種子骨または周囲の軟部組織が損傷して炎症を起こしている状態です。

種子骨が損傷している場合は「種子骨骨折」で、骨壊死を起こすこともあります。
ここで周囲を要するのが「二分種子骨」。
もともと種子骨が分かれていることがあるんです。
レントゲン写真でも鑑別は難しいです。整形外科の先生方は骨折線で見分けられます。

また、「MTP関節の痛み・腫れ」という症状で、鑑別を要する病気にも注意が必要です。



「外反母趾」と「痛風発作」

痛みが出る場所が微妙に違うので間違うことは少ないのですが、「痛風発作」の場合は痛みが強いので間違う可能性もなくはありません。

「種子骨障害」「種子骨骨折」の場合は、MTP関節の背側(甲側)を押しても痛くはありません。足裏側はものすごく痛いです。

治療

冷却と安静が必要です。
必要に応じて湿布などの鎮痛消炎剤を使います。

さらに、種子骨が地面に接触しないようにパットをくり抜いて使ったり、インソールで対処します。

どうしても安静にできない場合は、テーピングで足の親指を反らないように制限させるのも有効です。

痛みや腫れが強すぎる場合は、整形外科でステロイド注射をすることもあります。

基本的には「保存療法」といって、安静を保つことで治療しますが、骨壊死を起こしている場合や難治性の場合は手術を選択する場合もあります。

予防と対策

基本的に、負荷がかかる部位なので、一度軽快しても再発させる方が非常に多い疾患です。

スポーツや仕事で負担がかかる場合は、靴やインソールを適正なものにすることやテーピングであらかじめ予防しておくことも大切です。

とくに母趾球に体重がかかりやすい場合は、小趾球の方へも荷重の割合を増やすことで、免荷(負担を減らす)を図ります。

ジャンプやダッシュで痛みが出る場合は、足の指先で靴底をつかむように力をいれると、母趾球部分が浮きます。
母趾球への圧迫が減少して負担を減らすことができます。

普段から足底筋を鍛えて、足部が過剰に反らないようにしておきましょう。

まとめ

〇種子骨に負荷がかかることで、損傷が起きる。
〇親指を反らした時に体重が加わるとなりやすい。
〇痛風発作との鑑別が必要
〇母趾の伸展制限をすることで負荷を減らす!
〇テーピングやパッドを使って安静にさせる。
〇足の親指を屈曲気味に力を入れておくと負担↓
〇足に合った靴を選ぶ!

免荷をすれば、痛みは下がりますが、負荷が増えればまた痛む障害です。
なかなかに再発もしやすく、治癒しにくい疾患なので、根気強く治療していかなければいけません。

テーピングやパッドを選ぶ際は、いつでもご相談くださいね。